こんばんは。国見小道です。アドベントカレンダーのある12月は無限にキーボードに手を置いて文字を入力している気がします。この記事はFedibird Advent Calendar 2019 19日目の記事になります。前回、18日目はtakimuraさんの「Fediverseとは何なのか、そしてFedibirdという新しい分散SNSの形」でした。
なんかカレンダーの記事見てるとみんな自己紹介してるんですけど、僕は必要ないですよね?今はPleromaを自宅として構える17歳の女子高生と申します。敷波改二。 https://pl.komittee.net/kunimi53chi
僕はもはやMastodonを離れてPleromaにいるのですが、Pleromaに住む女子高生が「Mastodonから始めるFediverse探訪」という本を書いたわけですよ。Pleroma使いながら。その際にMastodonの今年実装の機能について調査し、まとめたのですが、その中に「プロフィールディレクトリ」という機能がありました。これはFedibirdの全市民は使うべきであると感じたわけです。これがこの記事のあらすじです。さて、そこのあなた。フォローインポートだけしてフォロー広げていない、フォロー広げるなんてLTLないから無理だーとか思ってる、そこのあなたです。「プロフィールディレクトリ」を知りましょう。
あ、念のために言っておきますが、LTL=ローカルタイムライン、ですよ。読者対象としてはMastodonにそれなりに触れている人に向けています。
ディレクトリ・プロフィールディレクトリ
ななななんと!僕の新刊「Mastodonから始めるFediverse探訪」からそのまま原稿を引っ張り出して載せちゃいます!お得!!ほんと数日前に「第2回 技術書同人誌博覧会」で出した新刊はBOOTHから買えるのでよろしくお願いいたします!ちなみに紙の本は要らねえんだよって人は電子版のみもあるので是非!!C97 4日目でも引き続き新刊売りますよ(もうええわ)
それでは、抜粋します。
ディレクトリは「サーバーのアクティブユーザーを発見する」機能です。
サーバーにログインせずとも、アクティブなMastodonユーザーをチェックできます。 活発なユーザーが多ければ、サーバー登録もしやすいのではないでしょうか。 あまりにもローカライズされててLTLに身内ネタしかねえ!みたいな可能性も大いにありますけれども。
そんななか、ログインが必要ではありますが、さらに強力な「プロフィールディレクトリ」という機能がv3.0.0から登場しました。
特筆すべきは「連合間でのアクティブ・ニューカマーがソートされて抽出できる」点です。 連合を広く持つサーバーにいて、さらにフォローを広げる気持ちが高い人については、 とても便利に使える機能だと思います。おそらく、ディレクトリ・プロフィールディレクトリ どちらの機能も、設定の「プロフィールを編集」から「ディレクトリに掲載する」に チェックを入れた人が上がってくると思うので、フォローされる相手としても ウェルカムなのではないでしょうか。
「ディレクトリに掲載する」チェックですが、デフォルトではOFFになっているので、ぜひONにましょう。設定にも「おすすめ」って書いてありますし。
ここまで、新刊の抜粋です。技術同人誌の新刊を書くことでアドベントカレンダーを楽に書くことができるんですね。(???)
LTLに頼らないユーザーディスカバリー
Fedibirdは「LTLが存在しない」特徴がとてもインパクトのあるMastodonサーバーです。コミュニティ志向より連合志向を取ったところでしょう。のえるさん自身がおっしゃってますね。
LTLのないFediverse志向の汎用Mastodonサーバです。
Fediverse技術の実験場でもあり、最新のMastodon本体の機能や、独自仕様の提案・実験の場ともなっています。
HTL運用、リスト運用、ハッシュタグ運用に向いている他、予備アカウント置き場、テストにも向いていると思います。
現在のMastodonではLTLを起点にフォローを広げていくのが定石な感じではあります。Fedibird自身もドメイン購読という「LTLの吸引」を行っております。LTL破壊論者の17jkでも現在のMastodonの機能セットではこうなるだろうなとやや諦めムードです(おひとりさま独自AP実装つくらなきゃ・・・)。
しかし幸いながら、Fedibirdは連合を志向しているため、FTL(連合タイムライン)が豊かになっています(たぶん)。この豊かなFTLに「プロフィールディレクトリ」機能を掛け合わせたらどうなるでしょうか。多分最高になると思うんですよね。知らんけど(なぜなら僕はPleromaのおひとりさまサーバーにいるので)。
このプロフィールディレクトリ機能については、Mastodonの標準機能としてv3.0.0に実装されたので、Fedibirdに限らず、v3.0.0以上のどのMastodonサーバーでも使用可能な機能です。連合上のニューカマーを抽出できる点でも、推薦公正戦士もにっこり。先行実装されている「ディレクトリ(explore)」と合わせて、面白そうな投稿をしているユーザーを探す旅に出ましょう。Fediverse探訪!
今後のユーザーディスカバリーの展望
ディレクトリ、プロフィールディレクトリを使用することで、バニラのMastodonサーバーだとしても、サーバーの中にいながらにして連合に志向することができるようになってきました。ディレクトリ以前のユーザーディスカバリーは若干いびつというか、痒い所に手が届かない感じがありました。いくらか外部ツールを使用して、アクティブさを観察しなければなりませんでした。
徐々に「ツボを押さえた検索性」が熟成してきて、検索を敢えて弱めたFediverseであったとしても満足にネットの隣人となる人を見つけやすくなってきております。今後、Mastodonだけでなく独自のActivityPub実装ソフトウェアが出た時に、Mastodonの機能だけでなく、Fediverseでのざっくり標準化された検索方法・発見方法などが現れると、よりFediverseが楽しくなるのではないかと思っております。